「量より質?」
民芸そば しのぶ庵
ミニ親子丼とせいろ蕎麦のセット


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椅子だけが寂しく列をなす向かいの蕎麦屋の壁を眺めながら、4組待ちの蕎麦屋の行列に並ぶ。立地とは時に残酷だ。20分ほど待って通された店内はからりとした和の雰囲気。2人組の客は、小テーブルを2卓くっつけた4名掛けに通される。それをバラせば倍の数を回せるにも関わらず、店頭で客を待たせてでもそうしないのは居心地の追求か、調理場の都合か。卓上を分割する透明のアクリル板が、時世を象徴している。

親子丼に目がない私だが、今回は蕎麦をメインにいただきたいため、“ミニ親子丼とせいろ蕎麦のセット”を注文。蕎麦は十割、二八、きし麺から選べる。きし麺はもはや蕎麦ではないので、10・8・0の3択。看板メニューの10をチョイス。

注文から10分ちょっとで配膳。果たして自分のした注文がミニ丼+蕎麦のセットだったか、丼+ミニ蕎麦のセットだったか定かでなくなるバランス。せいろではなくざるに乗せられた茹で蕎麦は、ほんの3口で片付きそうだ。しかし伝票を見るに手違いはないらしい。とすると、せいろ蕎麦単品(825円)を注文しても、蕎麦はこの麺量ということか?ちょっと悲しいボリューム。

何はともあれ実食。まずは蕎麦。厚切りで1本1本の食べごたえが有る。いわゆる“田舎そば”の印象。不揃いで短め。つゆに浸けずにいただくと、ぼそぼそとしたすすり心地と食感がいかにも十割蕎麦っぽいが、香りはいまひとつ。つけつゆはやや甘さ勝ち。香味油とか、ウズラの卵を落としたい。

次に親子丼。中央の卵黄を突き崩すと広がる妖艶な丼面。たっぷりとかかった多めの出汁でさじが必須。甘過ぎず辛過ぎず、ほどよい味付けで美味しい。ミニ丼とあって、鶏肉は少なく肉質は普通。玉ねぎはふんだんに入っているが味気がない。

総評:味は悪くないが、蕎麦が少ない。

メニューを見るにせいろ蕎麦単品を注文した場合に限り大盛無料のようで、必須オプションと言えそう。丼とセットにした場合は大盛有料(+200円)になるとのことで、なんか合点がいかない。もしかしたら「ミニ親子丼とせいろ蕎麦のセット」というのは ミニ丼+蕎麦 ではなく ミニ(丼+蕎麦) = ミニ丼+ミニ蕎麦 ということなのかもしれない。

色々と書いたが、香りの良い十割蕎麦をしっかり食べるというより、なんとなくいい感じの和食を軽めに食べる店という感じ。ご馳走様々。

【お店】民芸そば しのぶ庵
【アクセス】阪急三番街B2南館
【メニュー】ミニ親子丼とせいろ蕎麦のセット 1,012円
【味】そこそこ
【雰囲気】せまいけど良い
【私のおすすめ度】B

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★私のおすすめ度格付(僭越ながら)
AAA 大満足!絶対おすすめ
AA 満足!超おすすめ
A おすすめ
B 可もなく不可もなく
C 人によってはおすすめしない
D おすすめしない

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