「粗雑なビリー」
ステーキハウス ブロンコビリー奈良橿原店
ブロンコおじさんの以下略


店名や外観、店内の雰囲気までアメリカンな装いだけど、竹市さんという日本人が愛知県で立ち上げた国産ブランドらしい。バイト君が冷凍庫からコンニチワしたあの騒動から早10年。コロナ禍をも乗り切った今日のブロンコビリーには待ち客が列を成している。

サラダバーを注文すると不揃いな皿を人数分渡されるが、平たい器で盛り付けにくく、子供らには持ち運びの難易度も高い上に、テーブル上でもスペースを取ってせまい。また初回のドレッシングでドロドロになってしまって、お代わりを楽しむ気持ちが失せる。

そんなサラダバーの品揃えは生野菜、惣菜、果物、甘味が並んでいる。ドレッシングは5種類。サラダの主役レタスがちょっと変わった品種で、歯ごたえは良いがちょっとクセのある味。ふつうのレタスが食べたい。また惣菜が大人向けで子供らは関心を示さない。

料理の配膳時、鉄板から油が跳ねるので卓上のナプキンを服に掛けるように言われるが、どうめくっても1枚しかなかったので娘の襟に掛けさせ、私は成す術なく油シャワーを浴びた。いくら私とて、両手に重い鉄板を持った店員に「戻ってナプキンを1枚持って来い」と言えるほど横柄ではない。

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●ブロンコおじさんのこだわり炭焼きがんこハンバーグ&炭焼き黒毛アンガスビーフカットステーキ

メニュー写真と比べるとカットステーキが明らかに小さい。小振りなハンバーグを2つにして肉の総量を補完しているように見えるが、全然納得がいかない。噛み応えのあるジューシーなハンバーグと、しっかり火の通った硬めの赤身が飯を誘う。

●炭焼き黒毛和牛ハンバーグ

こちらもメニューよりひと回り小さいハンバーグ。しかしそれがふたつ並んでいて、むしろ肉の量はメニュー写真より多く思われる。その代償か分からないがポテトが少ないように見える。

まあ何と言うか、店にも調達とか色々事情が有るのだろうけど、メニューの写真どおりの料理が出てくることを期待している客もいると認識してもらいたい。ステーキが小さいならハンバーグを大きくしておけばよかろうというものではない。

ちなみにブロンコおじさんのハンバーグと炭焼き黒毛和牛ハンバーグの違いとして、ブロンコの方が粗めの挽き肉でレアっぽい焼き加減。いずれもしっかり肉肉しい感じで、ツナギだらけの豆腐みたいなハンバーグを出す他店とは一線を画している。食べごたえがあり、腹に溜まる感じが嬉しい。

お子様メニューが充実し、ドリンクバーには数種のジュース、配膳待ちに塗り絵を提供し、こちらから申し出る必要があるがオモチャのプレゼントも用意されている。その一方で、サラダバーの奥の品はトングには手が届かないし、ドリンクバーのボタンは高くて押せず、足元の薄暗い店内で大人と衝突する。子供に優しいんだか優しくないんだかよく分からない。

思う所を色々と書かせてもらったが、とにかく、こまかな点において行き届いているとは言い難く、相対的に私の中でステーキ宮の株が上がったのだった。

ただ、玉子スープは美味しかった。

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