「なるほど2周目ってわけだ」
Re:Coffee Roasters 榛原焙煎所


もう一足伸ばせば三重県という、
奈良の東の果ては宇陀市の山間に、
酒蔵のデザインをそのまま活かした、
一風変わったカフェがある。

Re:Coffee Roasters 榛原焙煎所
リ コーヒー ロースターズ と読むらしい

内装はシックな黒基調で、
オサレでスタイリッシュな空間。
ミニマリズムの様相。
店主の家には間接照明があるに違いない。

Minecraftみたいなテーブルとイス。
カウンター席と合わせて12、3席。
カホンのようなイスには背もたれは無く、
心は落ち着けど、体は休まらない。
居心地よりも雰囲気に浸る空間。

ドリンクはラテを始めとしたコーヒー類、
お子様向けのリンゴジュース、
期間限定のいちごミルクがあった。
ドリップコーヒーの場合は豆の選択肢があり、
ワールドワイドに4、5種類あったようだ。

スイーツはアフォガートと、
バスクチーズケーキと、カヌレ。
アフォガートとはイタリアのデザートで、
バニラアイスにエスプレッソをかけたもの。

いちいちオシャレで鼻につくが、
これぞハイソサエティ民の嗜みなのだろう。
シャツの裾をズボンに入れ、襟を立てる。
おっとサングラスを家に忘れた。

ドリンクは注文後に淹れているようで、
提供には多少の時間がかかる。
無機質な空間で眺めるものも少なく、
南側一面に張られたガラス越しに、
今にも泣き出しそうな曇り空を眺める。

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カヌレと言えば市販品で悪心を覚えて以来、
軽いトラウマを抱いており、
今回も恐る恐る口にしたものだが、
ぎゅっと詰まったその美味しさに驚く。
外は硬く、生地は弾力、中はとろけるプリン。

これが “本物” なんやね。

バスクチーズケーキもまたクリーミーで、
一辺の焦げが香ばしく美味。
ラテとの相性は抜群で、
奈良の秘境に地中海の風が吹いた。

初体験のアフォガートも、
また並々ならぬボーノな仕上がり。
芳醇なカカオに溶け出すバニラアイスを、
一家四人で奪い合うように貪った。

飲み物も、食べ物も、おいしい。
全部が全部おいしい。
自宅から遠いのでそう来られないが、
誰かに勧めたくなる、そんな店だった。
ご馳走様々。

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